みたかの杜はくぶつ館

誰しも空のデッキケースを持っています。

【デッキ紹介】━━━また勝っちゃった。【遊戯王Advent Calendar 2021 Day11(昼)】

はじめまして!三鷹と申します。

当ブログにおいて初投稿となるこの記事は、刺身さん(@YPsashimi)主催の遊戯王Advent  Calendar2021の企画記事です。

sashimimihsas.hatenablog.co

10日目夜の部、オスカーさん(@oscar_yugioh)の記事はこちら!

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これから紹介するデッキは“中盤戦”果たしてどれほど意識できているのか…

さっそく記事本編で見ていくとしましょう!

今回は10月半ばごろから組みはじめたデッキの紹介になります。

 

・デッキレシピ

そんなデッキの内容がこちら

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・ことの発端

最初はこの『妖竜マハーマ』というカードに惹かれてデッキを組むに至りました。

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妖竜マハーマ
【ドラゴン族/チューナー/効果】 ATK0/DEF2500
①:相手ターンに、自分または相手が戦闘ダメージを受けた時に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。その後、以下の効果から1つを選んで適用する。 ●その戦闘ダメージの数値分だけ自分のLPを回復する。 ●その戦闘ダメージの数値分だけ相手にダメージを与える。

ダメージ計算後に非公開領域から唐突にあらわれてライフを刈り取る、相手からすれば厄介極まりないカードに違いありません。

でも折角この子をデッキにするのなら、とびきりの脅威として光臨させたい。なんなら、

 

『妖竜マハーマ』でゲームを終わらせたい。

 

それがこのデッキのメインコンセプトになります。

 

・マハーマの要件

『マハーマ』が脅威たりえるには、いくつかの要件があります。優先順位の高いものから上げていくならば、

  • 手札に「引き込む」こと

相手に見せてサーチすることでもそれなりに怖いでしょうが、あまり本懐ではありません。こっそり引き込んでこそ、相手の絶望はより深いものになるでしょう。

  • 潤沢なライフアドバンテージ

ダメージを跳ね返すには、こちらが相手の攻撃を一度受け切る必要があります。

一度死んだらそこでおしまいです。

  • 相手が攻撃せざるを得ない状況

上述のライフアドバンテージが用意できたなら、自ずと状況は整うでしょう。

実は遊戯王って相手のライフを先に削り取った方が勝つゲームなんです。意外と知られてないんですけど。

 

模索の日々のなかで、これらの要件を満たさんとするカードは突如として現れました。

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運命のウラドラ
【 通常魔法 】
①:1000LPを払い、自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。 相手ターン終了時まで、そのモンスターの攻撃力は1000アップし、以下の効果を適用する。 ●そのモンスターが戦闘で相手モンスターを破壊した時に発動できる。 自分のデッキの一番下のカードをお互いに確認し、デッキの一番上または一番下に戻す。 確認したカードがドラゴン族・恐竜族・海竜族・幻竜族モンスターだった場合、その攻撃力1000につき1枚、自分はデッキからドローする。 その後、自分はドローした数×1000LP回復する。

 

実にノーマルレアらしい、使い所のいまいち分からないユニークな効果をしています。しかしテキストをよく見ると、手札とライフのアドバンテージを一挙に得ることができる、というふうに私には読み取れました。

 

・ウラドラの要件

ただ発動して条件を満たすというのであれば然程難しいことではありませんが、欲張れば欲張っただけ、要求される条件はシビアになっていきます。

また優先順位をつけて並べるとこんな感じでしょうか。

  • デッキボトムの竜

大前提です。デッキのほとんどをドラゴンにしてやろうかとも考えましたが流石に思いとどまりました。

  • 複数回攻撃できる人材

戦闘を行えば行っただけアドバンテージになります(本当か?)。全体攻撃だとなお良いのですが、どれも曲者揃いで場に準備するにはそれなりにカロリーがかかります。

戦闘で倒せるモンスターの事です。墓地に送る必要はないのでトークンでも結構です。

何事も勝てるケンカだけ挑みたいものですね。

  • 不殺の誓い

複数回攻撃可能なモンスターは往々にして、過剰な制圧力を持っていることがあります。

そいつが立ち尽くすだけでゲームが成立するようなカードではどっちらけです。せめて相手の場に守備表示でモンスターが並べられたらよいのですが……

・ドローに取り憑かれた竜たち

というわけで上から順に、私のワガママを満たす竜を3体ほど見繕いました。

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黒衣竜アルビオン
【 効果モンスター 】
星 8 / 闇 / ドラゴン族 / 攻2500 / 守2000
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。 ①:このカードのカード名は、フィールド・墓地に存在する限り「アルバスの落胤」として扱う。 ②:このカードが手札・墓地に存在する場合、「アルバスの落胤」1体または「烙印」魔法・罠カード1枚を手札・デッキから墓地へ送って発動できる。 そのカードをどこから墓地へ送ったかによって以下の効果を適用する。 ●手札:このカードを特殊召喚する。 ●デッキ:このカードをデッキの一番下に戻す。 手札から戻した場合、さらに自分はデッキから1枚ドローする。

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星杯の守護竜アルマドゥーク
【 融合モンスター 】 星 9 / 風 / ドラゴン族 / 攻3000 / 守2600
リンクモンスター×3
このカードは融合召喚及び以下の方法でのみEXデッキから特殊召喚できる。●自分フィールドの上記カードをリリースした場合にEXデッキから特殊召喚できる(「融合」は必要としない)。①:このカードは相手モンスター全てに1回ずつ攻撃できる。②:このカードが相手のリンクモンスターと戦闘を行う攻撃宣言時、その相手モンスターとリンクマーカーの数が同じリンクモンスターを自分のフィールド・墓地から1体除外して発動できる。その相手モンスターを破壊し、その元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。



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究極幻神 アルティミトル・ビシバールキン
シンクロモンスター 】 闇 / ドラゴン族 / 攻0 / 守0
ルール上、このカードのレベルは12として扱う。 このカードはS召喚できず、自分フィールドのレベル8以上で同じレベルの、チューナーとチューナー以外のモンスターを1体ずつ墓地へ送った場合のみ特殊召喚できる。 ①:このカードは効果では破壊されず、攻撃力はフィールドのモンスターの数×1000アップする。 ②1ターンに1度、自分・相手のメインフェイズに発動できる。 お互いのフィールドに同じ数だけ、「邪眼神トークン」(悪魔族・闇・星1・攻/守0)を可能な限り守備表示特殊召喚する。 このターンこのカードは攻撃できない。

理想的な流れとしては、

  1. 『ビシバールキン』でお互いの場にトークンを生成。
  2. 『ユニオンキャリア』を用いてトークンに『アルビオン』をくっつけてリンクモンスターをもう2体展開。
  3. アルビオン』の効果で烙印カードをコストに自身をデッキボトムへ
  4. 3体のリンクモンスターをリリースして『アルマドゥーク』を融合召喚(?)。
  5. 『ウラドラ』を『アルマドゥーク』対象に発動、邪眼神トークン含む相手の場を一掃!
  6. また(戦闘に)勝っちゃった。2000LP回復+2ドロー!(5〜6回繰り返す)
  7. 盤面を立て直してライフを取りに来る相手に、引き込んだ手札誘発をぶつけていく。

みたいな感じでしょうか。

デッキの骨子はこれで概ね完成ですね。

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・展開例

ここからは実際の展開を考えていきます。

 

とにかく『ビシバールキン』は少ないカロリー消費で喚び出したいところです。

このデッキの本筋は『ビシバールキン』ではないからですね。あくまで見て欲しいのはウラドラを捲るところとマハーマに負かされるところです。

 

そこで、展開を任せたのが今をときめくトップメタ【相剣】!

一枚のモンスターからニュルリと分裂してシンクロ召喚まで行う、革命的なシンクロテーマ。

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今回は獄落鳥ですが、実質的にデッキの幻竜族を表示形式を問わずリクルートできるムーブです。

 

『ビシバールキン』は、『相剣師ー泰阿』からの『相剣大師ー赤霄』に星8のチューナーである『獄落鳥』をマイナスチューニングして出力します。こんないかついモンスターもさっさと出せてカードパワーの進化を感じますね。

 

それはいいとして、『ビシバールキン』を用いての展開はたびたび誤算が巻き起こります。

そう、

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「相手の場にすでにモンスター居る問題」

 

あたりまえですな。

ウラドラをはじめバトルフェイズにアドバンテージを取ろうとするこのデッキは基本的に先攻を相手に譲ることになります。

そこで『相剣師ー泰阿』からの展開を『邪竜星ーガイザー』を経由することで少しでも相手の盤面を取っておくことができるようにしました。

チューナーを多めに採用しておくことで、展開の途中の『獄落鳥』の起動効果のコストにしてコントロールを奪うことも視野に入れています。*1

 

・レベル7シンクロモンスターを出力しよう!

『ガイザー』のスムーズな出力のために、いろいろ頭をひねって考えました。前述した通り、チューナーをできるだけ採用したく、チューナーが起点となるような動きが望ましい…『サイキック・リフレクター』は『バスター・モード』の素引きがストレスすぎて却下、ライフアドバンテージを損なう『デストルドー』も同様に却下…

その結果採用とあいなったのは…

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宣告者の神巫 
星 2 / 光 / 天使族 / チューナー 攻500 / 守300
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキ・EXデッキから天使族モンスター1体を墓地へ送る。このカードのレベルはターン終了時まで、そのモンスターのレベル分だけ上がる。②:このカードがリリースされた場合に発動できる。手札・デッキから「宣告者の神巫」以外のレベル2以下の天使族モンスター1体を特殊召喚する。

 

『宣告者の神巫』で『虹光の宣告者』を墓地に送り『イリュージョン・オブ・カオス』をサーチ、『マジシャンズ・ソウルズ』を手札に、レベル6の『宣告者の神巫』と『ソウルズ』でS召喚……*2という動きなのですが、これのいいところは『ソウルズ』もあわよくばレベル7S召喚につながりうる事です。

 

『ソウルズ』を含むモンスター2体で『暗影の闇霊使いダルク』、相手の墓地から適当に誰か引っ張り出してきて『神聖魔皇后セレーネ』をリンク召喚、『ソウルズ』で墓地に送っておいた『EMミスディレクター』を特殊召喚*3、『ミスディレクター』の効果で墓地の『ソウルズ』とS召喚、といった感じです。

 

さらにこのデッキ、墓地にいてほしい『獄落鳥』、デッキにいてほしい『泰阿』など、素引きのストレスが僅かに存在するのですが、『イリュージョン・オブ・カオス』で前もってデッキに戻しておけるという利点もあります。

 

・その他のカードの採用理由

  • トップシェア

『ウラドラ』を擬似サーチするためのカードとして採用。

『アルマドゥーク』出力の際のリンクモンスターを展開する時に『トロイメア・フェニックス』を相互リンクさせながら出すことで、トップに置いたカードを手に入れつつ通常の展開を行うことができるため、実質的に4枚目以降の『ウラドラ』として扱えるほか、ゲームの状況に応じて必要なカードを探しにいくこともできます。

『相剣師ー莫耶』での展開が可能な場合、しっかりドローしつつも『輝竜星ーショウフク』のデッキバウンスに繋げる事で相手のデッキだけシャッフルさせる嫌がらせも可能です。

  • アル/エク

『白の聖女エクレシア』は召喚権を消費することなく『アルバスの落胤』からの『氷剣竜ミラジェイド』や『妖眼の相剣師』に繋げることができる、後攻を選択するこのデッキにとって無くてはならない「捲り」の要素です。『ミラジェイド』は場を離れた時の効果が強力で、『ビシバールキン』での展開をスムーズにしてくれます。

サンダー・ボルト』も似たような理由で採用しています。

  • 烙印

『ミラジェイド』の場を離れた際の効果はEXデッキにバウンスされると発動できないので、墓地の『アルバス』を蘇生してもう一度融合し直せるように『烙印の絆』を採用しています。

  • ドリル・ウォリアー

『イリュージョン・オブ・カオス』は手札にある限り毎ターン使うことができるので、『ソウルズ』と『クイック・シンクロン』で出すことになると思います。

『ウラドラ』で増えに増えた手札を持て余すことが多く、手札を捨てに行けるように採用してみました。除外効果は『軒轅の相剣師』をトリガーさせて『妖眼』を場に呼び戻すこともできます。

『マハーマ』はもちろん、『ビュフォート・ノウェム』なんかを拾っても強いです。

  • ドカンポリン

相手の攻撃宣言時に設置しておいて『マハーマ』と一緒にバウンスすると嫌らしい一枚。

『ニビル』をバウンスして『原始生命態トークン』の前にガラ空きのフィールドを晒すことで、『マハーマ』でのカウンターを誘うことも可能です。もう一枚採用したいかも。

場の『マハーマ』などを踏み台に出てくる本当の引導火力です。ゲームの趨勢をひっくり返すパワーの持ち主。

 

・終わりに

デッキの紹介は以上です!

正直なところカジュアルに遊ぶデッキってどこが完成なのか分からないし、あれこれ考えてるうちに新しい面白そうなカード出るしでブログに何かしたためるっていう行為から遠ざかっていたんですが、今回こうして企画に便乗する形ではあるけれど発信することができて光栄でした。改めて企画してくださった刺身さん、ありがとうございました!

 

今晩の担当はサンゾクさん(@Sanzokuyamagoya)です!お楽しみに!

note.com

 

ここまで読んでくださってありがとうございました!

三鷹

 

・おまけ

  • 採用したかったカードたち

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マハーマと合わせて輝くカード。相手に倍近いダメージを与えることができる。

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ライフアドバンテージを明確なメリットにできるカード。
打点上げながら連続攻撃ができる龍鬼神に取って代わられる。
マハーマの進化系っぽくない?

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ビシバールキンが場に残った場合、相手ターンにトークンで相手の場を埋め尽くした場合に発動すると相手の展開を阻害できる。そもそもあまりそんな状況にならなかったし後攻とるデッキでわざわざ使うこともないかと思ってて抜いた。

私は何か使いたいカードがある時、思いつくだけのデッキ案をひとまずデッキにしてしまいます。そこから蠱毒のようにして完成度の低いものから消滅していくわけですが(全て消滅して挫折することもあります)、稀に複数デッキ案が生き残ることがあります。

いい機会ですから没デッキ案を供養していこうと思います。

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10/23に行われたEXPAオフに持ち込んだものです。

EXの練られてなさからボツであることが窺えると思うんですが、『星遺物の守護竜 メロダーク』をなんやかんやで墓地に置き(既にふわっとしている)、『リイヴ』によって『星遺物の守護竜』にてドラゴンヌートで再展開、2体の『リイヴ』で『闇鋼龍ダークネスメタル』をリンク召喚、墓地の『ブルーアイズ』を蘇生し、『ブレイズマン』やドラゴンメイドの力で『タイラント』を融合召喚し『ブルーアイズ』が『闇鋼龍』の効果でデッキボトムに行くのをいいことに『ウラドラ』を撃ち……というデッキでした…

 

しかし、『タイラント』と『お片付け』の相性の良さと制圧力の高さからマハーマの存在が限りなく霞んでいたこと、『タイラント』単体が普通に魅力的で他にデッキを組んでみたくなった事などから解体と相成りました。南無阿弥陀仏

 

デッキあるところに没案あり。また機会があったら供養します。では。

*1:そのまま殴り勝てるのではないのか?という問いに関して筆者は、「相手もマハーマを握っているかもしれないので怖くてできなかった」などと供述しています。

*2:心のアストラルに訊いたら教えてくださいました。感謝です。

*3:相手の墓地に闇属性の何某か、お互いの墓地に魔法カードが3枚以上存在している、という条件下ではありますが